鋼管柱の許容応力の説明
鋼管柱の許容応力の説明
概要
鋼管柱の許容応力の説明
パンザマストは降伏点より安全率で許容応力を求めているが、鋼管柱の許容応力は国土交通省より
基準値が出ている為、その値を使用しています。
今回任意の許容応力を入力可能としました。本機能は、2011年版以降で正式参考機能として動作します。
1.鋼管柱の許容応力の説明
降伏点 σy 392.27N/mm^2
弾性限度 σp 313.81N/mm^2
許容応力度 σa 235.36N/mm^2
上記の例で説明します。
一般鋼材 SS400(旧SS40)及び STK400も同様強度->その他参照
降伏点
旧SS40の降伏点=40Kg/mm^2より(SSの後の数値が降伏点を意味します)
これをSI単位に変換すると40×9.80665=392.266N/mm^2(これをSS400と呼んでいる)
弾性限度
降伏点の80%値=392.27×0.8=313.81
許容応力度
降伏点=24Kg/mm^2(旧単位=メートル法重力単位)これをSI単位に変換すると24×9.80665=235.36N/mm^2
現在はSI単位で基準値が出ている(端数は処理されているが)
次の材質が235N/mm^2でリストされているSKK400・SHK400・SHK400M・SS400・SM400A・SM400B・SM400C・SMA400AW・SMA400AP・SMA400BW・SMA400BP・SMA400CW
SMA400CP・SN400A・SN400B・SN400C・SNR400A・SNR400B・SSC400・SWH400・STK400・STKR400・STKN400W・STKN400B
2.任意の許容応力の設定方法
一般鋼材(SS400やSTK400でない=許容応力度235N/mm2でない時)以外の鋼材の時に使用
-1.システム->動作環境->鋼管柱の許容応力をクリック
-2.任意の鋼管柱の許容応力を入力
入力値を0とすると、任意の鋼管柱の許容応力は無しと判断します
3.その他
SS400(旧SS40):SS材は炭素鋼の規格で一般構造用圧延鋼材等と呼ばれ、鉄鋼材料の中でも最も使用頻度の高い材料といえます。
特にSS400は素材・形状の種類(鋼板、棒鋼、形鋼、平鋼)が豊富に出回っており、価格も手ごろで建築構造物をはじめ、
多くの機械でも使われています。低価格で最も普及している鋼材の材質です。
SS400は強度を規定しています。400は強度(400N/mm^2)を表しています。
その他のS45C等は機械構造用炭素鋼鋼材と呼ばれていて、機械部品に使われる鋼材で、45は炭素の含有量を表しています。
JISによる成分は
熱間圧延鋼材は、8.1の試験を行い、その溶鋼分析値は、表2 による。
表2 化学成分 (単位:%)
種類の記号 C Mn P S
SS330 - - 0.050以下 0.050以下
SS400 - - 0.050以下 0.050以下
SS490 - - 0.050以下 0.050以下
SS540 0.30以下 1.60以下 0.040以下 0.040以下
STK400 0.25以下 - 0.040以下 0.040以下
STK500 0.24以下 0.3~1.3 0.040以下 0.040以下
STK490 0.18以下 1.50以下 0.040以下 0.040以下
STK540 0.23以下 1.50以下 0.040以下 0.040以下
備考: 必要に応じて、表2以外の合金元素を添加してもよい。
JISによる機械的性質は
熱間圧延鋼材は、8.2の試験を行い、その降伏点又は耐力、引張強さ、伸び及び曲げ性は、表3 による。
なお、曲げ性の場合は、その外側にき裂を生じてはならない。
表3 機械的性質の抜粋
種類の記号 降伏点又は耐力N/mm2 引張強さN/mm2
鋼材の厚さ(mm)
16以下 16を超え40以下 40を超え100以下 100を超えるもの
SS330 205以上 195以上 175以上 165以上 330~430
SS400 245以上 235以上 215以上 205以上 400~510
SS490 285以上 275以上 255以上 245以上 490~610
SS540 400以上 390以上 - - 540以上
全外径
STK400 235以上 400以上
STK500 355以上 500以上
STK490 315以上 490以上
STK540 390以上 540以上
4.その他RVMX強度計算関連ソフト
RVMX強度計算関連ソフト
・パンザマスト強度計算
・パンザマスト強度計算で建築基準法対応(H12改正)の追加機能
・パンザマスト強度計算に既製品鋼管柱(継柱)の強度計算を参考機能で追加
・コンクリート柱強度計算β版(パンサ゜マスト強度計算より利用可能)
・機器据付け強度計算(フリー)
・新機器据付け強度計算β版(パンサ゜マスト強度計算より利用可能)
・3D機器配置
・鋼材の強度について
・コンクリート柱の強度計算に電気設備基準による計算機能を追加
・地震加速度と震度の相互変換機能を参考で追加
・建築基準法で任意受風係数を参考で追加
・建築基準法で官庁施設の基本的性能基準対応を追加
・パンザマスト強度計算で最新ハンドブック(H14改正)に対応の追加機能
・パンザマストの頂部部材を切断に対応する機能β版の追加
・RVMX 強度計算用積雪荷重設定Tool
注意:任意の許容応力を使うときは、その根拠を確認しておく必要が有ります。
提供ソフトのQ&A
(有)RVMX