2.4G帯無線LANの回線設計について
1.電力は、10mW/Mhzと規定されています。
許容拡散帯域は26Mhzの為、スペクトルが矩形は出あれば、260mWであるが
DSSS方式の時は、100mW程度である。
電力の許容範囲は+20%より-80%である。
2.変調方式
11Mbps CCK(DSSS) QPSK 11Mcps 拡散率=8
3.所要BER 10-5
4.所要Eb/N0
16QAM->13.7dB
QPSK->9.5dB
BPSK->9.5dB
QPSKで4値変調の時は3dB加算
本回線設計では、Eb/N0を手入力となっている(各種方式対応の為)
5.伝搬損失 他の方式に同じ
6.受信雑音
内部雑音はKTBFより算出(Bは伝送速度とする2004/6変更)
雑音劣化は無し(2004/6変更)、マージン設定で対応
7.Pross Gain
SS方式では、時間軸で圧縮される為、C/Nが向上する。
10×log(拡散コード長)又は10×log(拡散帯域幅/信号速度)
11Mbpsでは9dB
本計算ではEb/N0に加算して設定
8.その他 伝搬試験(参考)
無線LAN伝搬試験(外部空中線使用)
宮内
外付け空中線(外部空中線)を利用しての、屋外伝搬試験を下記の通り実施しましたので御報告致します。
1.実施場所 香川県高松市サンメッセ付近(旧飛行場滑走路跡地の直線道路1.6Km)。
2.実施条件
使用機材
無線LAN 1台
無線LANモニタ
1台
外部空中線キット
2式
パソコン 2台
仕様
無線LAN帯域 2.4G帯
帯域 26MHz
出力 20dBm
外部空中線利得 7dB
フィーダ損失 4dB
3.測定データ
−1.信号品質
伝送方式
・ACK返送
・連続ACK
試験伝送回数 1000回
空中線高5mH
距離Km 平均ACK返送パケット伝送率%
平均連続ACK伝送率%
1.6
98.7
99.9
1.0 98.7
100
空中線高3mH
距離Km 平均ACK返送パケット伝送率%
平均連続ACK伝送率%
1.6
97.0
99.9
1.0 98.0
99.9
−2.受信電界(dBm)
空中線高5mH
距離Km 電界(dBm)
1.6
−80
1.5
−75
1.4
−75
1.2
−75〜−70
1.1
−75〜−70
1.0
−75〜−70
0.9
−75〜−70
0.5
−70〜−65
0.25
−70
0.15
−60
0.1
−55
0.05
−55〜−50
4.考察
損失カーブより、下記概略値が読みとれます。
(伝搬損失=送信電力+空中線利得−フィーダ損失−受信電界)
距離 伝搬損失
0.5Km −93.5d
1.0Km
−99.5dB
1.5Km
−103.5dB
伝搬損失の机上算出には、自由空間損失方式と奥村・秦近似式が考えられる。
下記にその比較を示します。
距離 自由空間損失 奥村・秦近似式による損失
0.5Km
−94dB
−88.8dB
1.0Km
−100dB
−101.0dB
1.5Km
−103.5dB
−108.1dB
この結果より、自由空間損失による場合の方がより実際に近い事がわかります。
よって、今後見通しが確保出来る場合は、自由空間損失で伝搬距離が推定可能です。
5.具体的機能
-1.VHF固定回線で、スペクトラム変調を選択。
-2.基準値を設定して行う、2.4G無線LAN・5G無線LAN(2012年版は試用期間となり、2013年版より正式機能)も有ります。