多重回線設計でSTL/TTL(放送番組伝送回線)対応機能の追加(ベータ版)
多重回線設計でSTL/TTL(放送番組伝送回線)対応機能の追加(ベータ版)
概要
多重回線設計でSTL/TTL(放送番組伝送回線)対応機能の追加(ベータ版)
ユーザーさんよりのご要望で多重回線設計にSTL/TTL(スタジオ-送信所間/送信所-送信所間)対応機能の追加を行いました。
対応方式はTS(64AQM)伝送とIF(ODFM)です。
対応基準はARIB STD-B22 2.1版です。
本機能は、2021年版以降で動作し、2021年版は試用期間となり、2022年版より正式機能と成ります。
1.利用方法
多重回線の条件設定画面で
-1.放送用(STL/TTL)をチェック
-2.方式を選択 方式のテキストボックスをクリックし選択
対応方式
a.BCDバンド帯STL/TTL TS伝送方式
b.EF1バンド帯STL/TTL TS伝送方式
c.F2バンド帯STL/TTL TS伝送方式
d.Gバンド帯STL/TTL TS伝送方式
e.MNバンド帯STL/TTL TS伝送方式
f.Aバンド帯STL/TTL IF伝送方式 非対応
g.BCDバンド帯STL/TTL IF伝送方式
h.EF1バンド帯STL/TTL IF伝送方式
i.F2バンド帯STL/TTL IF伝送方式
j.Gバンド帯STL/TTL IF伝送方式
ARIB STD-B22 2.1版ではAバンドは諸元は書かれているが、削除の変更書類が添付されている為、非対応としました。
-3.IF方式の時は同期方式を設定
a.独立同期
b.従属同期(標準)
c.従属同期(低雑音)
-4.衛星に対する電力制御を設定
この機能は計算には関係なく、ARIB名所への変換の時のみ機能します。
また、本機能には衛星への影響確認機能はついていません、必要な時は無線局の人口衛星への干渉検討参考機能(β版)をご利用ください。
-5.条件設定画面
放送用STL/TTLであることを確認できるように、タイトルなどを修正しました。
スタジオ等よりのSTl/TTL送信側
放送送信所等のSTl/TTL受信側
-6.以降は今までの多重操作と同じです。
具体的な処理の内容はTS/IF伝送と降雨減衰のあり無しの、組み合わせによる4種類となります。
2.既存機能と諸元の流用について
本機能の実現には、基本的には既存の多重回線設計機能と諸元(空中線・フィーダなど)を流用しています。
a.BCDバンド帯STL/TTL TS伝送方式 --> 6.5G QAMの既存機能と諸元を流用
b.EF1バンド帯STL/TTL TS伝送方式 --> 12G QAMの既存機能と諸元を流用
c.F2バンド帯STL/TTL TS伝送方式 --> 12G QAMの既存機能と諸元を流用
d.Gバンド帯STL/TTL TS伝送方式 --> 12G QAMの既存機能と諸元を流用
e.MNバンド帯STL/TTL TS伝送方式 --> 7G QAMの既存機能と諸元を流用
f.Aバンド帯STL/TTL IF伝送方式 非対応
g.BCDバンド帯STL/TTL IF伝送方式 --> 6.5G PSKの既存機能と諸元を流用
h.EF1バンド帯STL/TTL IF伝送方式 --> 12G PSKの既存機能と諸元を流用
i.F2バンド帯STL/TTL IF伝送方式 --> 12G PSKの既存機能と諸元を流用
j.Gバンド帯STL/TTL IF伝送方式 --> 12G PSKの既存機能と諸元を流用
その為、放送用の機能と諸元に合わないものがある可能性が有ります。
一部は修正(ARIBで規定されている数値,ARIB書式より10G以上では反射板は無しとする等)していますが、
ユーザーさんよりのご意見により今後修正を加えていく予定です。
3.結果例
-1.TS伝送で降雨減衰無しの例
画面
PDF出力例
-2.TS伝送で降雨減衰有りの例
画面
PDF出力例
-3.IF伝送で降雨減衰無しの例
画面
PDF出力例
-4.IF伝送で降雨減衰有りの例
画面
PDF出力例
-5.ARIB方式の変換例
画面
4.その他
-1.放送機能追加に合わせて、ARIB方式の変換機能も追加しました。
-2.本機能の追加に合わせて、ガンマー分布降雨減衰の完全自動化機能を追加しました。
もし、海外などの時はガンマー分布の指導をOFFとして、手入力して下さい。
自動ON
自動OFF
-3.STL/TTLは今までの多重回線よりは近距離用途の為、6.5G帯に2mPBを追加しましたが、
もっと小さいPBが必要な時は任意空中線として登録し利用ください
-4.実回線との検証が少ない為、ベータ版としています。
-5.IF伝送の場合OFDMのみの対応で音声や制御には対応していません。
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