回線設計でM分布による降雨減衰計算
回線設計でM分布による降雨減衰計算
概要
回線設計にM分布による降雨減衰計算機能の追加
10GMHz以上では、今までのガンマ分布による降雨減衰より、M分布による降雨減衰計算の方がより実際に近いとの報告書が出てきました。
審査基準でもM分布による降雨減衰が規定されました。よって本回線設計(単独計算・FWA・多重)でも対応しました。
本機能は、2011年版以降で動作し、2011年と2012年版は試用期間となり、2013年版より正式機能と成ります。但し、2012年版よりは継続利用が出来ます
1.利用方法
-1.単独計算
サブメニューよりM分布による降雨減衰を選択。
-2.多重計算より
システムのM分布による降雨減衰をチェック(但し、12GHzと40GHzの対応)
-3.FWAより
システムのM分布による降雨減衰をチェック
2.計算方法
-1.単独計算
各種条件の設定画面
a.周波数(GHz) 計算に使う周波数
b.距離(Km) 〃 距離
c.緯度経度 〃 位置の緯度経度
d.地図 緯度経度を地図より設定出来ます
e.年間回線不稼働率(%) 計算に使う年間回線不稼働率
f.MTBF(年) MTBF(1〜審査基準の最大値)、max=審査基準の最大値となります。
g.垂直偏波 偏波方式
h.レドーム付き レドームの有りなしを設定
i.周波数を審査基準に変更しない 入力周波数を帯域により審査基準の指定周波数に変更する・しないの設定
j.公共用途 18GHzの時は、用途(公共か通信事業用)を設定
k.自動 緯度経度より最も近い地域定数を自動選択
l.計算ボタン 計算開始
m.降雨減衰マージン(dB) 計算結果
n.詳細ボタン 計算に使った各種データを表示(詳細例は多重に同じ)
o.グラフ1 距離-減衰量のグラフ表示
p.グラフ2 年間回線不稼働率-減衰量のグラフ表示
q.help 本ファイル
-2.多重計算より
a.自動計算の時は、M分布による自動選択をチェック(最も近い地域の常数が自動選択されます。但し,緯度経度が設定されている必要が有ります)
b.任意のMTBF(年)を設定します。入力値は1〜審査基準の最大値(審査基準の最大値としたい時は100を入力して下さい)
c.偏波とレドームの有り・無しを設定
d.その後は、今まで同じく、計算を開始します。
e.自動選択がチェックされていない時や緯度経度が設定されていない時は、最も近い地域を選択します
自動の時は出てきません
e-1.参照ボタン 地図に回線と常数が設定されている地域が確認出来ます
e-2.付近表示ボタン 地図に回線と選択された地域が確認出来ます
f.結果表示
g.詳細表示
詳細例
h.結果印字例
-3.FWAより
a.自動計算の時は、M分布による自動選択をチェック(最も近い地域の常数が自動選択されます。但し,緯度経度が設定されている必要が有ります)
b.任意のMTBF(年)を設定します。入力値は1〜審査基準の最大値(審査基準の最大値としたい時は100を入力して下さい)
c.用途を公共か通信事業用かでチェック
d.偏波とレドームの有り・無しを設定
e.既に一度計算済みの時は、地域を再確認するかによりチェックします
f.その後は、今まで同じく、計算を開始します。
その後の操作で(地域確認や設定)は、多重と同じため省略します。
g.詳細表示(詳細例は多重に同じ)
h.結果印字例
3.日本以外への対応
総務省の審査基準でのM分布によるパラメータは日本国内しか有りません。よって、海外などでは地域を日本以外(一番最後)を選択する事により
下記の任意パラメータ設定が可能と成ります。
注意:但し、設定したパラメータは共通データとして、回線設計のdataフォルダーに拡張子medatで保存されます。
よって、データファイルを渡す時は、mrdatファイルも一緒に渡して下さい。
4.その他
多重の40GはM分布の指定周波数(審査基準)には有りませんが、使えるようにしました。
また、各機能でM分布による降雨減衰のチェックを外すと、今までのガンマ分布による降雨減衰に戻ります
本機能は、まだ実際の例が少ない為、2012年度も試用とします。
単独計算で、色々な検証が出来ますので、御意見を下さい。その後2013年度版より正規機能とします
只、2012年版以降では、継続的にお使いになれます。
5.関連情報
ガンマ分布による降雨減衰計算での1分間雨量累積分布の0.0075%値定補助機能
提供ソフトのQ&A
(有)RVMX