SDRを使った低価格電界強度測定器
SDRを使った低価格電界強度測定器
概要
SDR(Software Defined Radio ソフトウェア制御の無線)を使った低価格電界強度測定器の操作説明です。
USB接続の低価格ワンゼグチューナ(SDR)(千円以下もあり)を利用した低価格電界強度測定器です。(参考機能として)
現在は電界強度測定器として実用できるかの試用期間です(エリア調査や混信調査を予定)。また、受信機としても利用可能ですので回線設計より提供予定。
但し、感度・校正確認の結果、周波数帯により感度が低いです。
本機能は、2015年版以降で動作し、2015年版は試用期間となり、2016年版より正式機能と成ります。
また、本機能を利用したRVMX ADS-B(航空機衝突防止システム)の説明です。
SDRを利用したRVMX GNSS試験機能の説明です。
SDRを利用したRVMX ACARS(航空機と陸上の通信システム)の説明です。
SDRを使った低価格RVMX電界強度測定器その他その他情報
RVMX_SDRを使ったADS-Bの収集データよりフライトスケジュールを作成
SDR電界強度測定器の感度確認と校正
RVMX_SDRで2018年版よりの変更箇所
1.対応ワンゼグチューナ
対象はRealtek RTL2832Uチップ使用したワンセグチューナです。
受信周波数範囲が64MHz〜1700MHzです、しかし改造すればHF〜1700MHzも可能です。改造方法はインターネット上に出ています。
現在、確認済みは下記の二つです。但し、DS-DT305BKは高い周波数では感度が悪いみたいです、ADS-B等の受信には向かないと思います。
-1.米国NooElec社のDVB-T -> アマゾンで購入可能です。(2,280円、但し価格は円相場で変わる可能性あり)
ADS-Bの受信も正常に動作しています。
-2.中国ZOX社のDS-DT305BK -> アマゾンで購入可能です。(750円、但し価格は円相場で変わる可能性あり)
ADS-B(1.09GHz)の受信を試みましたが、高域の感度が悪いせいと思われる現象が出ています、Frameの受信回数が非常に少なく、正常にADS-Bの信号は受信できませんでした。
また、個別の不良かと思いも再度購入してみましたがやはり、同じ現象でした。FM等の受信には問題有りません。
実測(感度・校正確認)確認で上限は800MHzまでですが、800M以下の感度はDVB-Tより優れています
2.利用方法
-1.最初にルートに有るRVMX_SDR.zipを初回起動時に自動解凍しますが、失敗したときは手動で解凍してください。
解凍先はルート\RVMX_SDRです
-2.回線設計よりの利用方法
サブメニュー、より起動
-3.エリア調査よりの利用方法
a.測定にはradio.configにより設定(RVMX_SDRフォルダー内に有ります)
RVMX_SDR\radio.configをルートフォルダーへコピー
b.直接起動 校正などに使います。
-4.混信調査よりの利用方法
a.測定にはインターフェイスをUSBとします
b.直接起動 校正などに使います。
2.操作方法
-1.初期画面
Windowはありません、移動にはパネルをマウスでクリックしドラッグして下さい
a.パネル説明
・電源ボタン 立ち上げ時はONしています、OFFでソフトが停止します
・開始 受信を開始します、OFFで受信を停止
・スペクトラム スペクトル表示をします。
・記録 電界を記録します。
・GPS 〃 時に緯度経度も記録します。移動用(エリア調査で読み込み予定)
・地図 ADS-Bの航空機の現在位置やGPSを接続し電界測定(移動用)時に地図へ表示
・Frequency 周波数表示パネル
・登録ボタン 周波数の登録や登録済み候補より選択
航空無線の例
航空無線の例
・テンキー テンキーにより周波数を指定
・固定 周波数・帯域・補正値などをロックします
・HF(追加) ダイレクトサンプリングを使いHF帯(29MHz以下)もカバー(但し感度は低いです)
・自動スキャン(追加) スペクトル表示範囲を自動スキャンし最大電界値に合わせます
・電界表示 dBμで電界値を表示します(音声がONになっていると電界値を喋ります)
・電界地のメータ表示 メータで電界値を表示します
・周波数ダイアル 周波数をマウスやキーで制御します(左右上下の矢印キーや< >キーでも制御できます)
・変化速度 周波数ダイアルの変化速度を指定します。PageUpやPageDownキー又はUやDキーでも制御できます。
・時刻表示 現在時刻を表示します
・緯度経度表示 GPSがONの時、現在の緯度経度を表示します
・スペクトル表示 周波数と電界値をスペクトル表示します
・Detector Type デコーダの種類を選択します
WFM-->FM放送が聞けます。
AM-->航空無線等が傍受できます。
ADSB-->RVMX ADS-Bの説明
ACARS-->VHFによる航空機情報受信
GPS-->RVMX GNSSTestの説明
・音量 Audioのレベル調整(マウスで動かします)
・スケルチ スケルチのON/OFF 及び 調整(マウスで動かします)
・AGC AGCのON/OFF
・オーディオレベルメータ Audioのレベル表示
・ズーム スペクトル表示の帯域を変更します
・スピード 〃 の更新速度を指定します
・マウスの右クリックでメニューが出ます
ア.設定 各種設定をおこないます
イ.保守 各種基本設定を行います
ウ.タスクバーへ 画面表示を中止し、タスバーてのアイコン表示
エ.説明 本Helpの表示
オ.バージョン バージョン情報を表示します
カ.終了 ソフトを終了します
-2.各種設定画面
・設定
ア.日本語 画面を日本語表示にハマス。
イ.ドライバーインストール ドライバーのインストールが必要な時有効となり、ONでインストールの援助をします
ウ.スケールオフセット スペクトル表示のスケールを変更します。
エ.補正値 電界値を補正できます。(キャリブレーション)
オ.高周波利得 高周波部分の利得設定(0〜50dB)電界強度測定器としては50dbでお使い下さい、特に強電界で復調音が割れるときは利得を下げてみてください。
この機能はADSBやGPSには影響しません(信号解読にはRF部のAGCを利用している為)
カ.オフセットKHz 局初のズレを補正
キ.アップコンバータ(MHz) HFにチェックを入れて、UpconveterのUp周波数を設定すると、頭にアップコンバーが接続されていると判断します
設定が0でHFにチェックが付いていると、ソフト設定に依るダイレクトサンプリングに設定
ク.スペクトラムピーク線 スペクトル表示でピークの線を作図します
ケ.スペクトラムピークマーク 〃 ピークに円マークを付けます
コ.オーディオメータ オーディオメータを表示
サ.FMステレオ FM再生時にステレオ
シ.GPS GPS関連設定
コ-1.型式 データフォーマット設定
コ-2.設定 GPS用シリアルの設定を行います
ス.周波数範囲 周波数の設定範囲を設定します
セ.データ受信 データの解析関連です。ADS-B関連を参照
ソ.確定 設定値を確定します
タ.キャンセル 中止
・保守
ア.ワンセグの種類 ワンセグの種類を設定します(補正が自動化します、その他にすると手動化)
イ.音声 音声メッセージを出します。
ウ.スペトル用スライダー表示 スペクトル表示のZoomと速度調整用スライダーの表示
その他、ADSB関連はRVMX ADS-Bの説明を参照
その他、ACARS関連はRVMX ACARSの説明を参照
-3.電界記録画面
3.ドライバーのインストール
ドライバーはワンゼグチューナについている標準ドライバーは使いません。
デバイスマネジャーで確認した標準ドライバー
設定画面のドライバーインスールより行います。(このボタンが有効となるには正常に動作しなかった時のみです)
実際のインストールはzadigで行います。インターネット上に多くの情報が有ると思います。
画面よりzadigを起動できない時は、ルートに有るzadig.exeを直接起動してください。*1
手順
zadigを起動後の画面
-1.OptionsのList All Devicesをクリックし、全てのデバイスをリストする。
zadigを起動後の画面
-2.デバイス一覧より2838Uの文字の入ったデバイスを選択。
zadigを起動後の画面
-3.デバイスドライバーのインスール(Install)又は更新インストール(Reinstall)をクリック。
zadigを起動後の画面
-4.デバイスドライバーのインスール後は本ソフトの再起動が必要となります
4.電界強度測定器としての感度確認と校正
愛媛県産業技術研究所で実施
感度確認と校正データ
5.画面サンプル
-1.FM放送の受信画面例
-2.ADS-Bのデータ受信画面例
但し、時刻は設定によりUTCか現地時刻なります。
-3.ADS-Bより着陸前のコックピット画像シュミレーション例
松山空港着陸前
6.その他
-1.電界強度測定器として使い物になるかは、今後の検証によります。(最低受信電力や感度の安定性等)
-2.受信機としては、非常に低価格で広帯域が実現できます。趣味などへの応用ができます。
-3.SDR受信機のソフトとしては、フリーで多く出ています。SDR#やHDSDR等が有る。
7.関連機能
-1.RVMX_SDR 基本機能
-2.RVMX_SDRADSB 航空機衝突防止機能
-3.RVMX_SDR ACARS機能
-4.SDRを使った低価格RVMX電界強度測定器その他その他情報
-5.RVMX_SDRを使ったADS-Bの収集データよりフライトスケジュールを作成
-6.SDR電界強度測定器の感度確認と校正
-7.SDRを利用したRVMX GNSS試験機能の説明です。
-8.RVMX_SDRを使ったADS-Bので2018年版よりの追加・変更機能(参考機能)
-9.SDRを利用したAIS受信解析機能の説明です。
注意:動作には.Net Framework4.5以上がインストールされている必要が有ります。
また、PCの性能が低いと、正常に動作しない(動作が滑らかでない等)ことが有ります。
この機能は現在開発中です。又参考機能の為サポートはありません。
ADSBと他の復調方式は、処理が全然違うため一度停止後切り替えた方が良いです。
提供ソフトのQ&A
(有)RVMX