発電用風車などの特殊構造物反射によるサービスエリアへの影響予測システム(β版)
発電用風車などの特殊構造物反射によるサービスエリアへの影響予測システム(β版)
 概要 発電用風車などの特殊構造物反射によるサービスエリアへの影響予測システム(β版)です。
 発電用風車などの特殊構造物による反射のサービスエリアへの影響予測システム(参考機能)です。
 元々有った機能は、固定系の回線に対しの機能で、移動系に対しては有りませんでした。今回ユーザーさんよりの要望により機能追加しました。
 本来別ソフトですが、回線設計より参考で利用出来るようにしました。
 回線設計の2020年版以降で動作し、2020年版は試用期間となり、2021年版より正規機能とする予定です。
       秋田県のデジタル放送への障害予測例
秋田県のデジタル放送への障害予測例
  1.利用方法
    ・回線設計よりの起動方法
      サブメニュー、より起動
   
  2.基本操作説明
    ・初期画面
      
 
      -1.送信局  目的波の送信局
     基本的には下記の設定は回線設計でサービスエリアのシュミレーションを行い、その保存ファイル(mobil)を読み込み自動設定をします。
     下記を手動で行うと概略となります、mobilファイルよりの設定の方がより多くの情報(電波形式や変調方式など)が有るため
     a.名称  送信局名
     b.経度   〃 の経度
     c.緯度   〃 の緯度
     d.空中線標高 〃 の空中線海抜高m
     e.出力(W)  〃 の送信出力
     f.ERP    〃の 出力をERP(空中線電力)とする
     g.周波数(MHz) 〃 の送信周波数
     h.空中線    〃 の空中線
     i.空中線方向(度) 〃の空中線方向
     j.送信系損失(dB) 〃の送信系損失
   -2.調査範囲  サービスエリアの範囲
     基本的には下記の設定は回線設計でサービスエリアのシュミレーションを行い、その保存ファイル(mobil)を読み込み自動設定をします。
     下記を手動で行うとサービスエリアは再計算が必要となります。mobilファイルと範囲が違ってくる為
     a.緯度経度  サービスエリアのコーナーの緯度経度
     b.地図ボタン 地図で確認
     c.ファイルより 緯度経度付きファイルより設定
     d.中心と半径(Km) 中心の緯度経度(左側)と半径を指定して範囲を設定
     c.クリア    緯度経度をクリア
   -3.受信条件  目的波の受信条件
     基本的には下記の設定は回線設計でサービスエリアのシュミレーションを行い、その保存ファイル(mobil)を読み込み自動設定をします。
     下記を手動で行うと概略となります、mobilファイルよりの設定の方がより多くの情報(電波形式や変調方式など)が有るため
     a.空中線   名称と利得設定
     b.空中線地上高 受信地点での空中線地上高m
     c.受信系損失    〃  受信系損失(dB)
     d.電界単位     受信の電界単位(これはmobilに合わせて手動で設定して下さい)
   -4.条件と許容値  判定基準
     a.伝送速度(KB/s)  信号の伝送速度
     b.搬送波数     OFDM変調等を想定した、複数キャリアによる信号分割数
     c.要求D/U      要求D/U比(dB)
     d.必要最低電界(dB) 目的波の必要最低電界(dB・dBμ・dBμ/m)
     e.許容遅延%     信号ビットに対する許容遅延%(ガードインターバルを想定)
   -5.対象物   障害となる対象物(発電用風車等)
     基本的には下記の設定は発電用風車などの特殊構造物による電波減衰予測システムの-データファイルより(addbar)を読み込み自動設定をします。
     a.名称選択  複数の対象物を設定できるため、選択できます。
      
     b.読み込み  addbarファイルの読み込み
     c.追加    対象物を追加できます。
     d.削除    選択中の対象物を削除します。
     e.保存    設定されている障害物をaddbarファイルへ保存します。
     f.名称    対象物の名称
     g.緯度     〃 の緯度
     h.経度     〃 の経度
     i.反射率%    〃 の反射率%を設定(この値はaddbarファイルよりは設定できません)
     j.初期反射率設定 反射率%の設定が無くてチェックが入っていると別途設定の初期反射率が設定されます。
     k.地上高(m)   〃 の支柱の地上高
     l.柱下端幅(m)  〃 支柱下端の幅
     m.柱上端幅(m)  〃 支柱上端の幅
     n.羽根長さ(m)  〃 の羽根の長さ
     o.羽根の幅(m)  〃 の羽根の最大幅
     p.反射パターン 〃 の反射パターンを設定できます。設定なしの時は全方向へ反射
             ダブルクリックでパターンの確認が出来ます。
     q.参照     〃 の反射パターンファイルを選択できます。ルートフォルダーのrefregフォルダー内より
     r.初期パターン設定 反射パターンの設定が無くて、チェックが入っていると別途設定の初期反射パターンが設定されます。
   -6.再確認      チェックしていると、開始時に、既にデータが有る時に再計算をするか、確認します。
   -7.開始ボタン    計算を開始します、終了後地図を表示します。
       計算中
計算中
   -8.終了ボタン    ソフトを終了します。
 
    ・プルダウンメニュー
    -1.システム
      
     a.ファイル
      a-1.読み込み   データを読み込み、mobil4=すべてが含まれ,mobil=サービスエリアのみ
      a-2.保存     現在のデータを保存(mobil4)、サービスエリア+障害物データ+計算結果
     b.メッシュ     シュミレーションメッシュ数、基本的にはデータファイル(mobilやmobil4)の値が設定されます。
     c.地球の等価倍率  K、基本的にはデータファイル(mobilやmobil4)の値が設定されます。
     d.反射パターン   障害物のハンシャパターンの確認や編集
 
      
       テキスト編集(書式は空中線に同じ)
テキスト編集(書式は空中線に同じ)
     e.音声有効     音声で長時間かかる計算の終わりを告げてくれます。
     f.終了       ソフトの終了
    -2.無線計算
      
     a.設定       無線回線計算条件の設定(マルチタスク計算)
      
     b.その他の条件設定ファイル 無線条件設定ファイル(拡張子refinfrd)の読み込みと作成機能(予定)
     c.初期反射率%    反射率のディフォルト値
     d.初期反射パターン  反射パターンのディフォルト値設定、キャンセルで設定解除
    -3.地図
      
     a.画像地図     背景用地図
      a-1.日本25000地図  国土地理院発行の25000地図
      a-2.電子地形図定形図郭版 国土地理院発行の25000地図
      a-3.電子国土地図       国土地理院提供の地図(但し日本国内のみ)
      a-4.Google衛星地図    GoogleMapsの衛星地図
      a-5.Google道路地図    GoogleMapsの道路地図
      a-6.Bing衛星地図     Bingmapの衛星地図
      a-7.Bing道路地図      Bingmapの道路地図
      a-8.オープンストリート地図   OpenStreetmap
      a-9.グレイスケール    グレイスケール
      a-10.設定         地図環境設定
      
     b.無線局マーク       無線局マーク方法
      
      b-1.色指定        無線局マークの色指定
      b-2.サイズ指定        〃   サイズ倍率
     c.障害物マーク       障害物マーク方法
      c-1.色指定        障害物マークの色指定
      c-2.サイズ指定        〃   サイズ倍率
     d.線幅           マークの線幅指定(ピクセル)
     e.フォントサイズ      マークの名称用フォントサイズ指定
     f.キャシュ         地図の再利用用キャツシュ
      
      f-1.有効         キャシュ有効
      f-2.削除           〃 削除
      f-3.最大保持日数       〃 保持日数
     g.全世界対応建物データ利用   建物を有効、但しマルチタスクで使うためローカルにデータを配置又はdem3化しておく必要が有ります(動作未確認)
    -4.Help
      
     a.説明           本説明
     b.バージョン        バージョン表示
      
  3.地図表示画面
      
    ・プルダウンメニュー
     a.システム
      
      a-1.ファイル
       a-1-1.保存   画像をファイルへ保存します。
       a-1-2.ボゾン後表示 〃       後表示します。
      a-2.電界値-色  電界値と色の関係を確認設定
 
      
       凡例を画像化
凡例を画像化
      a-3.反射の影響-色  反射の影響と色の関係を確認
 
      
      a-4.反射波の遅延-色  反射波の遅延と色の関係を確認設定
 
      
      a-5.終了       閉じます。
     b.表示
      
       地図上にマウスを持っていくと、データが表示されます。
      b-1.画面に合わせる  地図のサイズを画面に合わせます。全体表示
      b-2.データ      地図の背景に使うデータ
       b-2-1.表示なし   地図のみ
       b-2-2.目的波電界値 目的波電界値で背景を着色
       b-2-3.反射の影響  反射の影響で背景を着色
       b-2-4.反射波電界値 反射波電界値で背景を着色
       b-2-5.反射波遅延時間 反射波遅延時間で背景を着色
      b-3.不透過率%     着色の不透過率%設定
     c.GoogleEarth      GoogleEarthで表示します。(但し、デイスクトップタイプのGoogleEarthがインストールされている必要が有ります。)
      
      c-1.表示       GoogleEarthで表示開始
      c-2.立体       風車や送信柱を3D表示します。
      c-3.アイコン     アイコン指定、但し、表示のみでファイル保存(絶対アドレスが必要なため)には対応していません。
      c-4.ファイルへ保存  kmzファイルへ出力し、外部へ渡せます。
  4.結果例
   -1.反射の影響例
       反射パターン無し
反射パターン無し
       パターン有りでデジタルテレビ
パターン有りでデジタルテレビ
       パターン有りでワンセグテレビ
パターン有りでワンセグテレビ
   -2.目的波の電界表示例
      
   -3.反射波の電界表示例
       反射パターン無し
反射パターン無し
       パターン有り
パターン有り
   -4.反射波の遅延表示例
       反射パターン無し
反射パターン無し
       パターン有り
パターン有り
   -5.GoogleEarth表示例
      
      
  5.その他
   -1.デジタルテレビ放送への影響判定等への対応も可能と思われます。
     秋田での障害検証の結果、直接波の減衰ではあまり影響がなかったですが、反射波影響では実際に障害が起きている地域への影響が有るとの結果が出ました。
     発電用風車は37台設定し、計算時間はメッシュ数500(見通図+無線回線計算数=925万回)で約1時間(4コアCPUにて)でした。
     余談ですが、対策としてはサテライトの追加または、風車の塗料にフェライト系の電波吸収塗料の塗布して反射率を下げる等が有ると思います。
  6.関連操作説明